はじめに
このブログでは、制御工学を具体的に理解し使える技術にする ことを目的に説明します。
- 状態方程式によるモデル化と離散時間モデルへの変換方法
- 離散時間制御の実装例 ~フィードバック制御とフィードフォワード制御
- システム同定
- 現代制御の入口 ~オブザーバと状態フィードバック
- 適応フィルタ ~LMSアルゴリズム
- カルマンフィルタ
対象とする読者
- これからシステムの制御開発に携わるエンジニア(特に組み込みシステム)
- あらためて制御工学を見直してみたいとお考えの方
- PID制御は経験あるが、現代制御を使えるようになりたいとお考えの方
注意事項
本ブログはリンクフリーです。本ブログに記載の内容やダウンロードしたファイルは引用元を明記していただければ、ご自由に活用頂いて構いません。ただし、それにより生じたトラブルの責任は負いかねます。
システム制御に取り組むエンジニアの想定ニーズ
離散時間システムのモデル化と時間応答の評価(シミュレーション)手法
組み込みエンジニアが実装するのは離散時間制御です。制御工学で扱う連続時間システムを離散時間システムに変換する具体的な手法および時間応答の評価手法が必要になります。
システム同定の手法
システム同定も実務で使える知識とします。シミュレーションだけでなく、制御にも必要な知見です。
フィードバック制御やフィードフォワード制御の理解と実装
フィードバック制御:PID制御を例に説明します。
フィードフォワード制御:遅れ補償制御を例に説明します。
非線形なシステムの扱い方
実際のところ制御対象は非線形なことが多いので、どのように扱うかを示します。
現代制御(オブザーバや状態フィードバック)の理解と実装
現代制御にチャレンジしたいというニーズは結構あると思います。オブザーバと状態フィードバックを例に説明します。組み込みエンジニアから見ると設計手順が重要です。シミュレーションで挙動の確認をするだけでなく、ターゲットへの実装を前提に、モデル化からゲイン計算、離散化、ロジックの実装の手順を説明します。
アプローチ
モデル化とシミュレーションの基礎からPID制御や現代制御まで全てEXCELで
プログラミングの知識を前提とせず、どなたでも制御工学を手軽に学習して理解し、使える技術にできるように、計算方法の確認やグラフ表示による振る舞いの確認は全てEXCELで提示します。
組み込みシステムでは制御ロジックをマイコンを搭載したコントロールユニットに実装します。実装する制御ロジックは離散時間制御になることから、離散時間システムの時間応答を中心に説明します。EXCELシート上で制御が実装できて、制御対象の振る舞いがシミュレーションできれば、その離散時間制御ロジックをターゲットにも実装できるはずです。
このブログでは、組み込みシステム向けに制御工学を使える技術として身に着けられるように説明していきます。
※どなたでも手軽にロジックの詳細を確認できることを最優先にするため、このブログではEXCELで説明していきますが、実際の制御開発では、Matlab/Simulinkなどの制御設計ソフトウエアを利用するのが一般的です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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取り敢えず、EXCELファイルを見てみたい方はこちら → リンク
とにかく現代制御を理解したい方は、モデル化と離散化手法、特性方程式と固有値までが必要な知見です。バネマスモデルの時間応答の確認の後、オブザーバ(状態観測器)や状態フィードバック(レギュレータ)にショートカットできます。
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